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Be Social
私たちが暮らす地域や社会の事を他人事ではなく自分事にする。
そういった“ソーシャルな生き方”の魅力をお伝えします。
第2回 柳田康人さん
「新しいものを創っていくことで自治会が楽しなる」
青山台公団住宅連合自治会 会長
お花見コンサート、青山台サマーフェスティバルなどのイベントを積極的に開催。
またUR都市機構との協働事業にも取り組んでいる。
(https://www.facebook.com/seiriaoyamadai/)
活動をはじめたきっかけは?
昔は、自治会に関心がなく、加入すらしていませんでした。
長男が通っていた小学校が廃校になる時、自分の知らないところで、自分の生活の一部が決められていることに疑問を持ちました。
これをきっかけにPTA活動に関わりはじめ、そこで出会った地域の人から誘われたのが、自治会活動のはじまりです。
活動の中で大切にしていることは?
地域活動はクリエイティブ(創造的)でないと楽しくない!と思っています。
過去にないようなお花見大会をUR団地内で開催し、TV放送までされました。
クリエイティブな活動をめざす仲間はどんどんと増えています。
ライブパフォーマンス等を取り入れた新しい形の夏祭りも生まれました。
これからについて
多様な価値観がある中で、住民がひとつにまとまるのは難しいかもしれません。
ただ、どんなまちにしたいのか?といったイメージを、みんなで共有できればと思っています。
まちのことを話しながら、最寄り駅で一杯飲む、といった関係をもっと広げていきたいです。
ここに注目!ラコルタの特集
市民で見守る“認知症”
吹田市の人口は369,013人ですが、少子高齢化が進行し、65 歳以上の高齢者は85,297人、高齢化率は 23.1%(平成28年8月末現在)です。
2025年には26.9%に上昇すると推測される中で、先延ばしにできない待ったなしの課題は「急増を続ける認知症の人を地域でどのように支えていくか」です。
現在では、認知症ケアに関するサービスや事業も多く存在しますが、一方で本人や家族を支えきれていない現状もあります。
重要なのは、高齢者を地域で支える拠点「地域包括支援センター」、「認知症サポーター」などの地域資源が有機的につながり、症状や経過にそって一体的、継続的に支える体制を築き、誰もが安心して老後を過ごせる地域をつくることです。
本特集では、行政の対策や実際に支援に取り組む認知症サポーターの声を聴き、今後に向けて一人一人ができることについて考えていきます。
(参考:総務省国勢調査及び国立社会保障・人口問題研究所)
認知症サポーター(※1)座談会inラコルタ
〈参加者:写真〉
河野三重子さん・高橋洋子さん・新地秀生さん
(※1)認知症サポーターとは
認知症を正しく理解し、認知症の人や家族を温かく見守る応援者のこと。
吹田市では1万人以上の方が養成講座を受講しサポーターとなっています。
「サポーターになったきっかけと、活動についてお聞かせください」
【高橋】社会体育リーダーとして活動をしており、健康に対する関心がありました。
そんな中で、認知症サポーター養成講座(以下、養成講座)を受ける機会があったのですが、サポーターになっても最初は何をしたら良いのかわかりませんでした。
サポーター同士の交流会がきっかけで、「おれんじの和」というグループを立ち上げ、7月からは交流の場として、サロンを開設しています。
【河野】自分もいつ認知症になるかわからない中で、お互い助け合うことが大事だなと思い養成講座を受けました。
普段何かをしているというわけではありませんが、外出時には認知症で困っている方がいないか気にかけるようにはしています。
【新地】老人大学で健康福祉について学んだことが福祉活動をはじめたきっかけでした。
認知症サポーターの活動もその一環です。
「せんり楽ゆう会」というグループを立ち上げ、認知症予防の取り組みもしていますが、個人としては、これまでに二人の方をサポートしたことがありました。
「具体的にどのようなサポートをされたのですか?」
【新地】お一人は道端で出会った方で、荷物をなくしてしまい、家への帰り方もわからない状態だったので、警察に連絡をしました。
もう一人の方は、普段からよく知っている近所の方で、帰る方向を間違えておられたところに遭遇し、一緒に帰りました。
【河野】上半身裸の男性が道端で座っておられたので、声をかけたことがあります。
私がお話をしていると、他の方も気にかけて立ち止まってくださり、バッグに書かれていた電話番号に連絡をしましたが、通じなかったので最終的には警察の方に来ていただきました。
【高橋】私は外で見かけたことはありませんが、認知症だとわかったときに、どういう対応をしたら良いのか、これから勉強をしたいと思っています。
「サポーターの役割は何だと思いますか?」
【河野】まずは認知症で困っている方を見つけることだと思います。
そして、助けを必要とされているのでは、と思った時は声をかけ、そうでない時はそっと見守るようにしています。
声をかける時は相手の人格を尊重するように心がけています。
【新地】最初は、身近なところでアンテナをはるようにしました。
すると、絶えず人を見るという意識が生まれましたね。
そうやって意識することがサポーターの役割だと思います。
オレンジリング(※2)も自分の意識付けのために身につけています。
(※2)オレンジリングとは
認知症サポーター養成講座(60~90分)を受講した人には、サポーターの目印としてブレスレット(オレンジリング)が渡されます。
【高橋】私もそういった意識を多くの人に持ってもらいたいと思い、養成講座を地域の中で企画しています。
【河野】見て見ぬふりになってしまうこともあると思いますが、養成講座を受けることで、声をかけてみようという気持ちが多くの人に芽生えると良いですね。
「今後の展望についてお聞かせください」
【高橋】民生委員の方など、地域福祉に関わる方とも連携できるようにしたいです。
【新地】声をかけるのにはやっぱり勇気がいりますよね。
「ほっといてくれ」と怒られたこともありました。
オレンジリングの意味がもっと周知されれば良いなと思います。
座談会を通して(ラコルタ)
サポーターになったものの、何をしたら良いのかわからないという声も聞かれますが、自分自身の中でその役割について考え、普段から意識することが、すでに活動のはじまりなのだと感じました。
「誰かが見守ってくれている」という環境は、認知症の方だけでなく、みんなが安心して暮らせるまちづくりに繋がっていくと思います。
吹田市からのご案内
認知症に関するご相談や、活動についてのお問合せは、
吹田市福祉部高齢福祉室高齢支援グループ
TEL 06-6384-1360まで。
団体や事業者による取り組み
“認知症Cafe”
吹田市では、市内11か所で介護保険事業所、認知症サポーター、地域包括支援センターなど、
様々な運営者により認知症カフェの取組みが広がっています。(2016年9月現在)
認知症カフェは認知症の人やその家族、地域住民、介護・福祉の専門家などが気軽に集い、交流や相談、情報交換などができる場所です。
認知症の予防や改善をめざした活動を取り入れている場所もあります。
地域住民や専門家も一緒に参加することで、認知症に対する理解が広がり、住民と専門家の距離が縮まる効果も期待できます。
現在では、「吹田市認知症カフェ交流会」も生まれ、立ち上げなどの相談や運営アドバイスを行っています。
写真:MEI’S CAFE(五月が丘北)の様子
〈吹田市認知症カフェ一覧〉
吹田市のホームページより、高齢福祉室高齢支援グループのページをご覧ください。
(吹田市認知症カフェで検索)
〈吹田市認知症カフェ交流会〉
吹田市内で認知症カフェを行う運営者等で構成する会です。
市内の認知症カフェの運営関係者間の相互協力と連携により、「認知症になっても安心して暮らせるまち吹田」をめざし、社会資源の量と質の向上を図ることを目的として組織されています。
『自治会』
“認知症サポート声かけ見守り訓練”
自治会等を中心に取り組んでいる徘徊高齢者捜索模擬訓練。
これまでに藤白台、千三、西山田、岸部、桃山台の各地区で取り組まれています。
市内在住・在勤の人であればどなたでも参加することができます。
写真岸部地区で行われた訓練の様子:
『事業者』
高齢者支援事業者との連携による見守り事業
“徘徊高齢者SOSネットワーク事業”
行方不明になった場合、登録事業者が捜索協力をします。
高齢者見守り体制づくり協力事業者として、市内478の事業者が登録しています。
高齢福祉室にて、協力事業者を募集しています。
(2016年8月1日現在)
写真:この絵柄(ワッペン)が協力事業者の目印です
THEピックアップ
ラコルタの取り組みを紹介!
市民公益活動入門講座
~見つけよう!自分にあったボランティア~
開催日:毎月開催
ボランティアや地域活動をしたい方、市民公益活動について知りたい方を対象に毎月開催しています。
数名から10名程度の少人数で、ボランティアやNPO、地域の活動などについて説明したあと、個別のご質問やご相談にお答えしています。
参加された方からは、「少人数で、堅苦しくない雰囲気が良かったです」「どうやってボランティアをはじめたら良いのかわからなかったのですが、気軽に出来る事が分かりました」などの感想をいただいています。
はじめの一歩としてぜひご参加ください。
写真:ラコルタの職員が講師を務めます
〈テーマカフェ〉
大学生の政治参加のカタチ
開催日:9月8日(木)
参加者は10~20代の議員インターンシップ生やボランティア活動に関わる学生、NPO関係者など様々。
今回は企画から当日の進行まで、ラコルタサポーターにご協力いただきました!
大阪大学公共政策研究会の佐藤さん・萩原さんをゲストに招き、活動内容やご自身の活動に参加するきっかけ、政治や選挙について考えておられることをインタビュー形式で伺いました。
同世代で、政治/社会参加をテーマにして話す機会がなかなかない中で、それぞれの考えを話し合える貴重な機会となりました。
写真:ラコルタサポーターが大活躍!
〈女性のためのテーマカフェ〉
若年女性の性被害について
開催日:10月22日(土)
さまざまな女性問題にとりくんでいるNPO法人SEAN事務局長の遠矢家永子さんをゲストにお迎えして、ポルノ被害や性暴力被害の現状についてお話しいただきました。
参加者は11名。身近な人が被害を受けておられる方もおられ、このような性被害は他人事でないことを実感させられました。
後半の意見交換では、加害者も被害者も生まれないような予防教育の在り方や被害者の人権を守ることの重要性などが話し合われ、テーマについてより深く考える機会をもつことができました。
写真:性被害の現状を教えていただきました
編集ノート
10月に地域で開催された市民体育祭でのことです。前夜の雨でびしょ濡れになった運動場を朝早くから整備し、何とか開催にこぎつけました。名前も知らない人が多かったのですが、1つの目標に向かい皆で協力し合う姿を見て、この地域の底力を垣間見たような気がしました。(春貴)