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Be Social
私たちが暮らす地域や社会の事を他人事ではなく自分事にする。
そういった“ソーシャルな生き方”の魅力をお伝えします。
第40回 猪飼 明教(いかい あきのり)さん
「子どもの喜ぶ姿が原動力」
子ども食堂あもるーむ実行委員会 代表
株式会社アモル代表として、南金田で福祉サービスの事業所を経営。
2023年から事業所内のスペースを活用し、毎月第2土曜日に子ども食堂を開催している。
福祉に関わるきっかけ
京都で運送業をしていた30代の頃、自分のスキルを役立てようと、重度障がいのある人の移送ボランティアに参加しました。
ある日、発語のない中学生の子と京都タワーへ行き、案内すると、私の手をぎゅっと握って気持ちを伝えてくれたのです。
この時の感動は今でも忘れられません。
子どもが地域とつながる場をつくる
吹田に移住後、介護の資格を取得し、現在の会社を始めました。
仕事が軌道にのってきた頃、地域貢献について考えていた中で、子ども食堂に興味を持ちました。
私が子どもの頃は、近所の大人たちが親のように褒めたり叱ったりしてくれました。
そういったつながりを子どもたちが感じられる場をつくりたいと思い、子ども食堂をはじめたのです。
細く長くを信条に
自分が工夫したメニューで子どもたちが喜んでくれると、苦労が苦労でなくなります。
今後は学習支援や多世代に活動が広がればと思いますが、一番は続くこと。
子どもたちが大きくなっても地域に存在し続けられるよう「細く長く」を信条にやっていきたいです。
ここに注目!ラコルタの特集
寄付からはじめるNPOの推し活!
みなさんは、地域で活動しているNPOに寄付をしたことはありますか?
NPOにとって寄付は、活動を続けていくための大切な支えになります。
認定NPO法人への寄付やふるさと納税など、税制面での仕組みも整いつつありますが、地域のNPOへの寄付は、まだ日常的な選択肢として広く根付いているとは言い難い状況です。
寄付は単なる資金提供ではなく、団体に対する「応援」や「共感」の意思表示でもあります。
活動に直接参加できなくても、月500円などの少額から関わることができます。
だからこそ、好きな活動や応援したい団体を見つけ、無理のない形で支えることも、地域に関わる一つの方法ではないでしょうか。
本特集では「寄付の多様性」と「応援としての寄付」に焦点を当てました。
団体にとっては寄付の仕組みづくりを考えるきっかけに、市民にとっては地域を応援する新たな一歩につながれば幸いです。
いろんな寄付のカタチ
今回ご紹介する事例も、こうした多様な寄付のカタチの中で生まれています。
それぞれの関わり方や大切にしているポイントにもご注目ください。
・【単発型】募金箱、単発寄付、クラウドファンディングなど
・【継続型】月額寄付(マンスリーサポーター)、賛助会員など
・【循環型】物品寄付、チャリティーショップなど
・【参加型】イベント、チャリティーウォークなど
・【消費型】寄付つき商品、売上の一部寄付など
寄付したい気持ちはすぐそばにある
“寄付活動そのものを支援”
認定NPO法人 Gift 理事長 小山 真由美さん
◆Giftの活動:寄付・会計・法務などの組織基盤づくりを通じてNPOの活動を支援している。
Giftは、寄付を通じて人と社会をつなぐことを目的に活動しています。
もともとは募金箱の設置からスタートし、寄付がNPOを支える現場を数多く見てきました。
小山さんが多くの寄付を見てきた中で大切に感じるのは、「活動を伝えつつ、寄付の入口をつくること」です。
以前、コンビニに設置していた子ども支援団体の募金箱に、サッカー帰りの少年が毎回おつりを入れてくれていました。
そこに活動の進捗を掲示したところ、少年が「やったー!」と喜んでいたそうです。
日頃は直接出会う機会のない少年と団体が、寄付を通じて結びついた出来事でした。
近年、オンライン寄付やSNSの普及により、団体と市民がつながりやすい環境が整いつつあります。
一方で、団体側に寄付を募ることへの抵抗感があり、受け皿が用意されていないケースも少なくありません。
そのため「寄付したいが、どこにすればいいかわからない」「もっと早く言ってくれたら寄付したのに」といった声も聞かれるそうです。
寄付は「お願いするもの」ではなく、「応援として関わってもらうための入口」です。
ボランティアとして活動する時間がつくれなくとも、誰もが団体とつながることができる手段でもあります。
まずは小さくても受け皿をつくることが、関わりを生み出す第一歩になりそうです。
写真:少年が寄付していた募金箱と活動報告
「きちんと伝える」が、応援をつなぐ
“寄付の受け皿をつくっている団体”
特定非営利活動法人 グローバルハッピー 理事長 黑川 智子さん
◆グローバルハッピーの活動:吹田・北摂を中心に、誰もが自分らしく関わり合える障がい福祉の場づくりに取り組んでいる。
グローバルハッピーは、「幸せの循環するコミュニティ」をめざし、障がい福祉の分野で活動しています。設立当初から、活動の過程や現場の様子をSNSなどで積極的に発信し、応援の輪を広げてきました。
寄付のかたちは、クレジットカードによる継続寄付や単発寄付に加え、Amazonの欲しいものリストを活用した物品寄付など多様です。
特に物品寄付では、必要なものを具体的に示すことで、支援する側も「自分が関わっている実感」を持ちやすく、継続的な応援につながっていると言います。
こうした寄付の受け皿を整えるとともに、日々の活動や変化についても丁寧に発信し続けている点が印象的でした。
完成された成果だけでなく、試行錯誤や課題も含めた等身大の姿を共有する姿勢から、寄付を受ける側の責任として「伝えること」を自然と大切にされているように感じられました。
また、こうした積み重ねが、団体にとっても支援する側にとっても活動の歩みを実感できる機会にもなっていることが伝わってきました。
写真:Instagramでの投稿写真
「好きなこと」から生まれるNPOの応援
“新しい寄付の取り組み「ノムキフ」”
「ノムキフ」主催者 田中 成幸さん
認定ファンドレイザー(NPO等の資金調達を支援する専門職)/
合同会社Co-Work-A代表社員/内閣府公認子ども・若者支援地域協議会アドバイザー等
ノムキフは、「お酒を楽しむこと」と「NPOへの寄付」を掛け合わせた取り組みです。
ファンドレイザーでもあり、日本酒好きの田中さんが「好きなことを通じて寄付につなげられないか」と考えたことをきっかけに始まりました。
NPOの拠点や活動場所を会場に、日本酒を楽しみながら参加者や団体が交流する場づくりをしており、実際の活動の現場で開催することで、参加者が団体の取り組みをより身近に感じられる点が特徴です。
「説明会に行くのはハードルが高い」という人でも「お酒が飲めるなら」と気軽に参加することができます。
そして、お酒が入ることで会場全体が自然とほぐれ、立場や肩書を越えて本音で語り合えます。
イベントの利益分を団体に寄付にしており、「寄付をする」という意識を強く持たずとも、気づけば社会に関わっている状態が生まれています。
田中さんは、「日本酒に限らず、それぞれの“好きなこと”をきっかけに寄付が広がっていけば」と語ります。
人が集い、混ざり合う場の中で、新たな関係性が生まれる応援のかたちです。
「ノムキフ」に参加されている団体
ひきこもる若者、そのご家族の未来のための居場所
特定非営利活動法人 青少年自立支援施設 淡路プラッツ
代表理事 石田 貴裕さん
淡路プラッツは、ひきこもりの若者とその家族の居場所として活動しており、地域とのつながりを広げるため、若者とともに模擬店で寄付つき商品を販売する「オープンプラッツ」を定期的に実施しています。
石田さんは「若者支援」を通じて田中さんと出会い、2023年から「ノムキフ」を導入しました。
当初は「なんや、それ?!」と戸惑いもあったそうですが、「お酒」という入口をきっかけに、普段の活動やオープンプラッツとは異なる新たな層とのつながりや支援が生まれたそうです。
正直、団体内では寄付に対する心理的なハードルがある中で、ノムキフを通じて、寄付を身近な関わりとして捉える意識を少しずつ広げていけたらと考えています。
ラコルタでの寄付への取り組み
ラコルタの事業紹介
使用済み切手等を回収し植林活動を支援
「ボランティアチームあつめーる」の活動
古着や本等の回収を通し吹田市「みんなで支えるまちづくり基金」へ寄付
古着は「阪大フリマサークル FASHLOOP」
本は「ボランティアチームあつめーる」が協力
「ドナルド・マクドナルド・ハウス おおさか健都」の募金箱設置
受付に募金箱を設置
寄付のご相談はラコルタまで!
「寄付を募ってみたいけど、何からやればいいか分からない」「寄付をしてみたいけど、どういう団体があるか知りたい」など、関心がある方は、お気軽にご連絡ください!
THEピックアップ
ラコルタの取り組みを紹介!
市民参加型フェスタ みんなのSUITADAY2026
開催日:3月15日(日)
今年は参加団体のみなさんが、出展・出演に加え、来場者に活動や魅力を伝えるための工夫を主体的に考え、PRや体験、交流の仕掛けが昨年よりも広がりました。
団体同士の横のつながりも、より活発になっています。
また、南千里駅前公共広場(まるたすひろば)では、市民のみなさんによる企画が昨年の3企画から8企画へ増加。
大学生からシニアまで幅広い世代が、それぞれの関心や個性を活かし、準備段階からアイデアを形にしました。
当日は来場者も交えながら、多様な体験や世代・分野を超えた交流が生まれました。
来場者延べ人数は過去最高の2,522人、運営や企画に関わった延べ人数も761人となり「みんなでつくる!」というコンセプトが、より具体的な形で表れました。
今後も、準備段階から関わる人を増やしながら、市民公益活動に触れられる機会を広げていきます。
テーマカフェ 好きが溢れるほほえみボード体験
開催日:3月20日(金・祝)
連続講座「eNカレッジすいた」の10期生が、子育て中の方に向けたリフレッシュの場として企画しました。
当日は、「好きなこと」をテーマにコラージュボードを作成し、参加者同士で作成したものをシェアしながら交流しました。
参加者からは「ゆっくり作業に没頭できる時間が持てて良かった」「初めての方とも沢山話せました」という感想をいただきました。今回の企画メンバーは、今後も引き続き活動される予定です。
写真:参加者の個性が見える時間となりました
働く世代のプロボノ 参加者向け説明会&交流会
開催日:4月25日(土)
「プロボノ」とは、職業上のスキルや経験を活かして活動するボランティアのことです。
当日は、プロボノの推進に取り組む認定NPO法人 サービスグラントから、活動の仕組みなどをお話しいただきました。
参加者からは「自分のやりたいことのきっかけになりました」「経験者の話を聞けて具体的なイメージが湧いた」といった声もあり、プロボノへの関心を具体的な一歩につなげる機会となりました。
写真:20代~60代と幅広い世代が参加
編集ノート
約1年の産休・育休期間中、子育て支援の活動に利用者として参加しました。
「あの一言のおかげで」「あの場や人に出会えていなかったら」と感じる思い出がたくさんでき、人の想いやつながりが支えになると改めて実感しています。
これからも地域の小さな支え合いの力を皆さんにお伝えできるよう頑張ります!(矢野)
