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Be Social
私たちが暮らす地域や社会の事を他人事ではなく自分事にする。
そういった“ソーシャルな生き方”の魅力をお伝えします。
第23回 小林 碧子(あおこ)さん
「育児と活動から見えた私らしい働き方」
ママの働き方応援隊(ママハタ)
ママディレクター&トレーナー
3児の母。
結婚後、営業職を退職し、吹田市に転入。
子連れで働けるママハタのプログラム「赤ちゃん先生」を通して、学校や高齢者施設で、赤ちゃんと触れ合う機会を提供している。
仕事への焦り
一人目の妊娠を機に退職し、無我夢中で子育てに専念していました。
二人目を出産した後くらいに「いつまで働かずにいるのか」という焦りが出始めたのです。
そんな中、子連れで何かできることは無いかと探していたところ、雑誌の特集記事で、ママの働き方応援隊(ママハタ)の事を知りました。
その後、「赤ちゃん先生」の養成講座などを受け、活動することで収入も得られるようになりました。
女性の役割
活動を通して、家庭以外に役割を持てたことを嬉しく思いました。
しかし、仕事・育児・家事と女性なら全部して当たり前という考えが私の中にあり、理想通りに出来ないことで悩んだ時期もありました。
ただ、無理のない範囲で仕事量を調整し合える団体だったので、自分にとってちょうど良いバランスを探ることが出来ました。
多様な働き方
ママハタで活動するお母さんの中には、起業や副業をしている人も多く、自分の中でも働き方に対する多様性が広がったように思います。
家族との時間も大切にしながら、働くことを通して、人や社会と繋がっていくような活動を今後も続けていきたいです。
ここに注目!ラコルタの特集
イベントを通して市民自治の種をまく
~ラコルタが「みんなのSUITA DAY」でめざしたこと~
吹田市のまちづくりを進めていくうえでの基本的な方針となる第4次総合計画では、めざすまちの姿として「市民自治によるまちづくり」が掲げられています。
言い換えると「市民自らが地域課題の解決に向けて行動するまち」ということになりますが、ライフスタイルの多様化や、地域コミュニティの希薄化などにより、自治の担い手不足は深刻化しています。
また、「地域課題の解決に向けて行動しましょう」と言われても、それは「行政」や他の「誰か」がやってくれるもの、あるいはそもそも「地域課題」が何なのかわからない、と感じられる方も少なくないと思います。
これは、まちづくりに参加する機会が不足していることなど、様々な要因が考えられますが、ラコルタでは市民公益活動の促進を通して「市民自治によるまちづくり」をめざしています。
本号では、今年1月に開催した「みんなのSUITADAY」(以下、SUITA DAY)というイベントを通して、市民の参加や自治について考えます。
市民参加型の新しいイベントへの挑戦
SUITA DAYは、公共空間を使って、まちの人たちが出会う市民参加型のイベントです。
ラコルタの主催事業ですが、名称・開催日・会場以外の具体的な内容については、ワークショップを重ねて、市民とともにつくりあげるプロセスを重要視してきました。
参加者の関係づくりや企画づくりなど、イベント開催に向けた一連の活動において、市民自らがプレーヤー(主役)になれるよう、ラコルタは、場・仕組み・機会の提供だけに努めてきたのです。
(図)
【従来型】・・・主催者が企画・運営し、市民(お客さん)へサービスの提供。
【市民参加型】・・・主催者は、参加の場を提供。
市民(プレーヤー)が、みんなで考えて企画・運営。
時に、どのようなイベントをやるのかが見えないことで、不安な気持ちを参加者が抱かれることや、コロナ禍の影響で計画を立てづらいこともありましたが、対話を積み重ねることや、自分たちのやりたい企画を実現させることで、SUITA DAYへの愛着が芽生えてきたと思います。
「みんなのSUITA DAY」の名称は、「みんなの」というところに大きな意味を置いています。
こういった参加のプロセスを経ることで、SUITA DAYが「ラコルタのイベント」ではなく、「自分たち(みんな)のイベント」になることをめざしてきたのです。
今回は、SUITA DAYというイベントの過程において、市民参加の場づくりに取り組んできましたが、まちづくりの場面においても同じことがいえると思います。
行政や特定の人たちだけで取り組むのではなく、参加の機会を多様に設けることで、まちや人との関係性が育まれ、自分を取り巻くコミュニティやつながりにも目を向けることができます。
また、良いコミュニティやつながりによって、様々な主体との連携や協力を経験し、課題解決に取り組む力を養うことになります。
このプロセスに参加することにより、まちへの愛着(シビックプライド)の醸成や「市民自治のまちづくり」の具現化をめざしたいと考えています。
「みんなのSUITA DAY」開催までの経緯
2019年
9月7日 みんなのSUITA DAYを考えるDAY
10月5日 みんなの実行委員会 ①
11月2日 みんなの実行委員会 ②
12月7日 みんなの実行委員会 ③
2020年
2月15日 みんなの実行委員会 ④
(みんなの実行委員会①~④では、ふるさと自慢、eスポーツ体験、大声コンテストなどの企画が生まれました。)
3月28日 みんなのSUITA DAY(コロナ禍により9月に延期後、再延期)
11月14日 みんなのSUITA DAYをもう一度考え直してみるDAY
2021年
5月1日 みんなのSUITA DAYをどうするでぃ
5月15日 誰でも会議 ①
6月19日 誰でも会議 ②
7月17日 誰でも会議 ③
8月21日 誰でも会議 ④
(誰でも会議①~④では、オンライン会議を取り入れながら9月の開催に向けて仕切り直し。
新たに段ボールで恐竜をつくる企画が生まれました。)
9月 緊急事態宣言により再延期
9月25日 恐竜づくりワークショップ ①
10月2日 恐竜づくりワークショップ ②
10月17日 恐竜づくりワークショップ ③
11月20日 誰でも会議 ⑤
12月16日 恐竜づくりワークショップ ④
2022年
1月15・16日 みんなのSUITA DAY2022 ①②
コミュニティワーカー西川正さんに聞きました!
「みんなでやる」って何だろう・・・
感染拡大の初期の頃、「不要不急の外出は控えよう」という言葉が飛び交いました。
この「不要不急」は、人によって判断が分かれます。例えば芸術やスポーツ。
あるいはボランティア活動。
一時的には「不急」かもしれませんが、長い目で見れば、人間らしく生きていく上でいずれも欠かせないものであるはずです。
私が長年関わっているNPO法人が運営する学童保育所の保護者会では、コロナ前は野外キャンプを毎年夏に実施していました。
これも言わば「不要不急」の活動のひとつです。
忙しくて子どもを預けているのに、なぜやらなければいけないのという意見もある。
そのたびに、経験者がその「価値」を語り、「リスク」に関しては心配事を出し合う丁寧な対話を重ねてきました。
しかし、コロナ禍は「リスク」を読むことが難しく、対話の成立が困難になりました。
保護者会の活動も停止。
現在は解散かどうかの議論に移っています。
解散すると、保護者会の活動の「価値」=自分たちで考え実行するという「自治」のおもしろさについて、自らの経験として語れなくなります。
とても残念です。
人々の間で対話が難しくなっているのは、このコロナ前から感じてきたことです。
保護者会の活動でも「決まったことを指示してほしい」という声が年々大きくなっていました。
社会全体がサービス産業化し、サービスの提供者と消費者という二分化が進んでいることが、背景にあると考えています。
そこで、新たなコミュニティのつくり方について模索をはじめています。
コロナ禍はまだ現在進行形です。
この状況に対して主体的に関わって生きること、「みんなでやる」ことの意味を、改めて問う機会ではないでしょうか。
西川正さん
NPO法人ハンズオン埼玉常務理事、コミュニティワーカー。
著書に『あそびの生まれる場所~「お客様」時代の公共マネジメント』
THEピックアップ
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みんなのSUITA DAY 2022
1月15日(土)・16日(日)の2日間にわたって「みんなのSUITA DAY」を開催しました。
「みんなのSUITA DAY」は、2019年9月にプロジェクトを発足し、市民参加型で企画を検討してきましたが、新型コロナウイルス感染症の影響により、当初予定していた企画は中止となりました。
その後、あらためて市民の皆さんに参加を呼びかけ「コロナ禍の中でもできることを探そう」という思いの中、感染防止を最重点に準備を進め、当日を迎えました。
(詳しい経緯は中面の特集記事をご覧ください)
両日とも、約150人の来場者が集まり、出展団体・ボランティアの皆さまのご協力により、市民公益活動との出会いの場を生み出すことができました。
写真1:メイン会場となった千里ニュータウンプラザ2階エントランスホールでは、2日間で9団体が出展しました。
写真2:千里市民センター大ホールでは、椅子ヨーガとパラリンピックで話題になったボッチャの体験会を行いました。
写真3:2日目には、影絵と吹田くわいの紙芝居を開催し、来場しなくても楽しめるよう、ラコルタのFacebookページでライブ配信にも取り組みました。
感染対策のため、当初予定していた全ての団体に出展いただくことは叶いませんでした。
しかし、会場での出展が難しかった団体には、動画で参加してもらうことで、活動を紹介いただきました。
詳しくは、特設サイトをご覧ください。
編集ノート
オミクロン株の収束はいつになるのか。
近年相次ぐ大震災、風水害などで生活様式が変化している。
今日の状況からコミュニケーション不足とかで評判はもうひとつなのだが、「オンライン」が鍵になるという。
ウイルスとの共存に、さらに最低3年かかるという説が有力な中で、改めて自分らしい生活様式が求められている。
(森戸)