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Be Social
私たちが暮らす地域や社会の事を他人事ではなく自分事にする。
そういった“ソーシャルな生き方”の魅力をお伝えします。
第20回 岩見裕貴さん
「個人商店として地元に貢献!」
野口製麺所 4代目店主
吹田市高浜町生まれ・在住。
創業100年近くなる製麺業を親から引き継ぐ。
製麺所兼飲食店を経営しながら、ランニングによる防犯活動や、子ども食堂などの活動にも取り組む。
緊急事態宣言を受けて
1回目の緊急事態宣言が出されたとき、まちに人通りが消え、どこの飲食店も営業困難な状況になりました。
また、この辺りは高齢の方も多いので、レジの混雑が怖くて買い物に行けないという声もありました。
そこで、何かできることはないかと考え、他店と共に宅配サービス「スイタブルイーツ」を立ち上げました。
宅配サービスの反響
お店も配達エリアも地元限定にして取り組みました。
配達員も地元の人にお願いしたことで、安心して利用できたと好評でした。
最終的には700人以上の方が利用してくれ、「地元の飲食店を応援したい」という方がたくさんいることに、驚きと喜びを感じました。
個人商店としてできることを
スイタブルイーツの取り組みは、今年の3月末をもって終了しました。
今後は、安否確認と合わせた定期配達を自店で計画しています。
今はどこでも安くて美味しいものが食べられる時代ですが、地元のお店を応援してくれる方がいる中で、個人商店として、これからも、地元に貢献できる活動を続けていきたいと思います。
ここに注目!ラコルタの特集
コロナ禍で考える
公園は誰のもの?
~都市公園※における市民参画~
※都市公園…国や地方公共団体が設置する公園および緑地
コロナ禍が続く中で、身近なオープンスペースである公園で過ごす方も増えたのではないでしょうか。
公園は、誰もがくつろげる空間であるとともに、子育て・健康・防災などの多機能性を備えた地域の交流拠点でもあります。
一方で、施設の老朽化や日常の維持管理、利用マナーに対する苦情など、公園をとりまく課題が山積しています。
また、子どもが多かった時代は、砂場・滑り台・ブランコといった画一的な整備が進められてきましたが、最近では大人向けの健康器具の方が増えており、市民ニーズも変化してきました。
このような社会背景を踏まえて、吹田市では都市公園に関する整備・管理方針を昨年5月に策定しました。
方針では市民や民間事業者などと連携し、柔軟な発想で都市公園を活用していくことが示されています。
近年では、カフェレストランの誘致や、健都レールサイド公園の設置など、民間事業者の参入事例が目立ちますが、ラコルタでは、市民参画という観点で、都市公園と市民との関わりについて考えてみます。
民間活力を活かした管理運営が進む中で
都市公園の整備や管理運営は、これまで主に行政が行ってきました。
近年では、指定管理者制度などを活用し、民間事業者との連携が進められています。
例えば、万博記念公園も2018年10月より指定管理者制度が導入され、大型遊具の設置やイベント誘致、多言語対応など、民間活力を活かした事業が展開されています。
市内には、大阪府が管理運営する万博公園と服部緑地に加え、大規模な都市公園が市全域に配置されています。
行財政運営の効率化や、公園の魅力向上にあたって、ますます公民連携の取り組みが進められていくと思われます。
一方で、事業者だけでなく市民やNPOなどが公園のマネジメント主体として参画することで、地域のニーズに応じた公園の管理運営も期待されています。
また、民間事業者が管理運営を行う場合にも市民とのパートナーシップが重要であることが、吹田市の方針でも謳われています。
市民とともに公園の利活用に取り組んでいる吹田市花とみどりの情報センターの安田 卓宏さんにお話しを伺いました。
写真:健都レールサイド公園も、指定管理者によって運営されています
公園が楽しいと「まち」がもっと「すてき」に!
吹田市 花とみどりの情報センター
(指定管理者:株式会社 日比谷アメニス)
センター長 安田 卓宏さん
樹木医/公園管理運営士/街路樹診断士
花とみどりの情報センターでは、緑化啓発などの事業が中心でしたが、現在では「みどりのまちづくり」という観点で、市民の活動をサポートしています。その中心となるのが公園の活用です。
公園の個性を引き出し、社会インフラとしての価値を高める1つの手段として、「公園を使いこなす」という考え方があります。
公園は、法律に基づいて使用許可を取れば、色々なことができる場所です。
例えば、フラワーマーケットやライブラリー、森のようちえん、アート展、映画観賞会、公園BARなど。
しかし、管理上の問題などから、あまり活用されていないのが実状です。
まずは地域の身近な公園を使ってもらう・楽しんでもらうことを目的とし、「公園つかうプロジェクト」を2年前に立ち上げました。
このプロジェクトでは、公園の使い方を知ってもらうためのセミナーを開催したり、市民からの相談に応じています。
「公園を使いたい」という具体的な相談を受けた際は、書類作成のアドバイスや、関係機関への橋渡しなど、実現するためのサポートも行っています。
防災・レクリエーション・健康づくり・自然環境など、公園の機能が多岐にわたる一方で、「誰のための公園なのか」という視点を大事にしながら、コーディネータとしての役割を果たしていきたいと思います。
写真:山田公園を活用した地域住民によるイベント「吹田山田手作り市」の様子
写真:公園つかうプロジェクトのチラシ
日常的な市民の関わり
吹田市では、日常的な公園の維持管理や環境美化活動を市民との協働で取り組むため、「緑あふれる未来サポーター制度」を運用しており、今後さらに管理の範囲を広げていく方向性も出されています。
ここでは、制度を使い、花壇づくりに取り組んでいるLaLaLandの会の林 ゆかりさんに、活動のきっかけや、公園への思いについて伺いました。
花壇ボランティア LaLaLandの会
青山台 くちなし公園
くちなし公園は、青山台小学校のすぐ横にあるのですが、安全管理のため滑り台やトイレは閉鎖されており、寂れた雰囲気がありました。
そこで、少しでも住民が楽しめる空間にしたいと思い、植栽の活動をはじめることにしました。
昨年12月に「緑あふれる未来サポーター事業」に申請をし、今年の1月から週1回くらいの頻度で活動しています。
最近では、苗を植えていると、声をかけてくれる方もいて、参加者も増えてきているところです。
今後は花壇づくりだけでなく、閉鎖されたトイレの壁面に子どもたちと一緒に絵を描くなど、地域のつながりを生み出す場所にしたいと思っています。
公園の管理自体は行政になるのかもしれませんが、「どうすれば心地良い公園になるのか?」といったことを、地域の住民で話せるような場が欲しいですね。
写真:花が賑やかに迎えてくれる公園の入口
※「緑あふれる未来サポーター制度」の問い合わせ/
吹田市 公園みどり室 TEL.06-6834-5366
他市の先進事例「キセラ川西せせらぎ公園」
兵庫県川西市より
設計から運用まで、
市民参画による公園づくり
「キセラ川西せせらぎ公園」は、土地区画整理事業の一環として整備された公園ですが、川西市では設計段階から市民が計画に参画できる機会を創出してきました。
当初は、公園の面積だけが決まっている状態でしたが、6年間で計34回のワークショップを開催し、市民から出てきたアイデアを基に計画を具体化しました。
施工段階では、近隣小学校の子どもたちと一緒に芝張り体験なども実施してきました。
公園がオープンした2017年以降も、利用する市民同士が交流し、公園について話し合う場として「キセラ・カフェ」を開いています。
ここでは「公園で何かやってみたい」など、公園やまちに関心のある市民が集まり、共に知恵を出し合うことで、ドッグカフェや大そうじ選手権などの企画を生み出しています。
写真:キセラ・カフェの様子
写真:大そうじ選手権での集合写真
THEピックアップ
ラコルタの取り組みを紹介!
テーマカフェ
「あなたにもできる自殺予防」を開催しました
開催日:3月17日(水)
認定NPO法人国際ビフレンダーズ大阪自殺防止センター 理事長の北條 達人さんをゲストに招き、テーマカフェを開催しました。
大阪自殺防止センターでは、電話相談などの活動に取り組まれており、北條さんからは、統計的なお話しだけでなく、実際の相談現場から見えてきたコロナ禍の実状なども、お話しいただきました。
参加者からは「今回知ったことをきっかけに自分にできることから行動していきたい」といった感想をいただきました。
写真:当日は、オンラインでもご参加いただきました
市民発&市民参加型イベント
「みんなのSUITA DAY」開催に向けて再始動!
みんなのSUITA DAYは、昨年3月に開催する予定でしたが、コロナ禍により中止となりました。
その後、当初から関わってくださっている市民公益活動団体や市民の皆さんと話し合いを進めた結果、「コロナ禍でもできることを探そう」「分散型で実施しよう」という方向性を見い出し、2021年9月の開催に向けて再始動しました。
5月からは「誰でも会議」という場を設けて、イベント実施に向けた市民参加型の会議を開いています。
開催日時:6月19日(土)、7月17日(土)、8月21日(土) 各回14:00~15:30
ラコルタもしくはZoomにて開催
一緒にウィズコロナ時代の新しいつながりを模索しませんか?どなたでも気軽にご参加ください。
※議事録はホームページで公開します。
編集ノート
ウィズコロナの生活となっていく中、日常や市民公益活動に変化が起きていると思います。
5月に揺れを感じる地震があり、緊急時の準備が改めて肝心だと思いました。
また、人との接触を減らすため、歯科などの定期検診を留めていましたが、健康維持をふまえて「今」を生きることを考えたいと思います。
(有光)